読書はいいですよ。
世界の著名な先生の研究成果であったり、尊敬できる方の生き様や考え方であったり、有益な情報に手軽に触れることができます。
自身の価値観を広げたり、自身を客観視する機会になったり、もしかしたら人生を変えるきっかけになる本に出会えることもあります。
今回は久しぶりに、読んだ本の紹介です。
あらすじも見たくないほどのネタバレ嫌いの方は注意が必要ですよ。
好きな作家さん、米澤穂信さん
米澤穂信さんが好きです。最近、直木賞を受賞されていましたよね。
私は、特に「古典部シリーズ」と「小市民シリーズ」がお気に入り。
どちらも高校生が日常の謎に迫る形のミステリー小説です。
謎解き要素が面白いのはもちろんのこと、高校生活が舞台になっていることもあり、青春特有の切なさや甘酸っぱさが感じられたりして良い作品ですよ。
古典部シリーズはアニメ(氷菓)も素晴らしかったです。おすすめ。(ちょうどアニメ放送が2012年で、奉太郎たちの高校入学と自分の高校入学がリンクしていたということも思い出深いです。)
「満願」史上初のミステリーランキング3冠に輝いた作品
今回読んだのは「満願」です。推理小説の短編集になります。
2014年の「このミステリーがすごい!」、「ミステリーが読みたい!」、「週刊文春ミステリーベスト10」で1位となり、史上初のミステリーランキング3冠に輝いた作品になります。
収録作品のうち、「夜警」「万灯」「満願」の3作品はドラマ化もされたようです。
大人気作品ですね。作品は総じてちょっとダークな雰囲気が漂うものになっています。
「柘榴」と「万灯」が好き
個人的に好きな収録作品は「柘榴」と「万灯」です。
「柘榴」を読んで、人間の真意というものは身近な人(10年以上一緒に暮らしてきた家族)でさえも分からないものだなと考えさせられました。
「自分がある人のために行動を起こすとして、果たしてその行為はその人が望んでいるものなのか?」こういった疑問を持つことは大事なのかもしれません。その疑問に対する答えが例え間違っていたとしてもです。
ただこの作品は、最後にさらにもう一捻りありましたが。
共通して言えるのは、人の真意や物事の本質を捉えようとする癖をつけておくことは重要なのかもしれないということです。
身近な人の言動に限らず、インフルエンサーのSNS投稿、ニュース記事といった情報に関してもです。
「万灯」はストーリーの面白さが一番でした。
備後国風土記の疫神の話から始まり、その話を彷彿とさせる話の展開、んー面白い!
また、インフラや資源などの自分が生活で無意識に使っているものは、たくさんの人の努力や犠牲で成り立っていると改めて気付かされました。
私は「経済的に」自由を目指しているわけではありますが、真の自由や自立とは、そういった社会インフラが不能になったとしても、自らの力で生きていける自活能力を身につけることなのかもしれません。
本をきっかけにいろんなことを考えさせられますね!
それでは!