価値観・私見

【読んだ本】反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」

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昨夜は久しぶりに寝落ち。

多分21時ごろに寝落ちして、深夜1時半ごろにおきました。そして、3時ごろにまた寝て、起きたのが8時。

合計10時間近く寝てますね。笑

そんだけ疲れてたのか??でも、結構深い眠りだった印象を起きた時に感じました。

「反応しない練習」を読んだ!

人間生きていると、いろんな悩みを抱えますよね。

仕事での失敗、将来へのぼんやりとした不安、人間関係・・・。

私も基本ポジティブな人間ではないので、悩み疲れることがあります。

そんな私が最近読んだ本は「反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」」です。著者は草薙龍瞬さん。

この本を読むとこんなことを知ることができます。

  • なぜ人は悩みを抱えるのか?根本には何があるのか?
  • それら悩みを解消する方法、考え方

タイトルに「ブッダの」とある通り、著者は僧侶なので仏教の教えから悩みを解消する知恵を教えてくれる本になっています。

ただ宗教色の強い本でもありませんので、そこらへん敏感な方も気にせず読めると思いますよ。

悩みを解消するには、心の状態を理解すること

この本がいうには、悩みの正体は、自分の周囲で巻き起こっていること人間関係に対する自分自身の反応にあり、反応しないようにすれば、あらゆる悩みから解放されるとのこと。

そして、悩みを解消するには以下のようにして、「反応する前に理解し」悩みを作り出している無駄な反応を取り除くことが大事と言います。

○悩みの原因は”心の反応”である。
○”心の反応”の背景には”求める心”や”七つの欲求”(特に承認欲)がある。
○心の状態をよく理解するにはー①言葉で確認する、②感覚を意識する、③貪欲・怒り・妄想の三つに分類する。

反応しない練習 草薙龍瞬

七つの欲求は「生存欲」、「睡眠欲」、「性欲」、「食欲」、「怠惰欲」、「快楽欲」、「承認欲」といった人間の持つ欲求のことを言います。

悩みの原因は心の反応であり、心の反応の背景には求める心や七つの欲求があることをまず理解します。

そして、①自身の日常の動作や心境を言葉で確認し、②自分の体の感覚(手足の動きや呼吸に伴う腹部の動きなど)を意識し、③自分の心に「貪欲」「怒り」「妄想」のどれが存在するのか分類するといった具合です。

そうすれば、自分の心が見え、心のもやもやが消えていくと筆者は言います。

ちなみに、「貪欲:求めすぎる心」「怒り:イライラやストレス」「妄想:想像、思い込み、考え」は、伝統的には貪・瞋・痴の「三毒」と呼ばれるそうです。

判断しないことで楽になれる

人は1日で数多くのことを判断します。

その中には心に良くない判断も含まれます。例えば以下のような。

  • 自分はあの人には優っているが、あの人よりは劣っているといった比較
  • 「今日はついていないな〜」
  • 「あの人はこういった人間だ」といった人物評
  • 「このままでは上手くいかないのでは?」といった将来についての不安

などなど、挙げるとキリがありません。

ただこういった判断は頭の中にしか存在しない「妄想」だと筆者は言います。

こういった「判断」から解放されるには、

  1. 判断したと気づくこと。
  2. 「自分は自分」と他人と自分にしっかり線を引き、判断から足を洗うこと。
  3. 「自分は正しい」といった自己満足をやめ、素直になる。人と心を開いて話し合うこと。

を実践する必要があるとのこと。

上のような判断をする背景の一つに、承認欲があります。「人と比較して優越感を感じ快楽を得たい」、「自分の意見が正しいと思いたい」といった具合です。

ただ、こういった他人との比較は本来不可能なのです。なぜなら、人それぞれ、生まれ育った環境も、巡り会う人々も、性格、能力、運のつきどころも、そして脳だって違うからです。

人生は根本的に異なっているので、そもそも比較できないということですね。

その比較で生まれる勝ち負けは、妄想なのです。なので、「自分はダメな人間だ」といった考えも妄想です。

人は自らの心を整えず、あれこれと判断して、心を失っている。
あちこちに目をやって、一体何の役に立つのだろう。
自己にこだわる意識を抑え、人の評価を追いかけずに、自らの心をよく見るが良い。

長老クマーブッダの修行仲間の言葉 テーラガーダー

生きていく上での心構え

求める心に際限はありません。お金、モノ、社会的地位、職業、学歴。こいったものは手に入れても一時的な満足は得られるかもしれませんが、すぐに心の渇きを感じます。上には上がいるのです。

なので、人間は求めては失望し、求めては失望しを繰り返す、心の輪廻を抜けられません。

これは心のよりどころを、心の内側ではなく、世俗の世界に求めているからです。

では心のよりどころとすべき心の内側、その土台となる考え方はどんなものでしょう?

”正しい生き方”とは、たとえば、
①反応せずに、正しく理解することー仏教では、これを”正見”と表現します。
②三毒などの悪い反応を浄化するすること(心をきれいに保つこと)ー伝統的には、”清浄行”と呼ばれます。
③人々・生命の幸せを願うことー慈・悲・喜・捨の心で向き合うことです。

反応しない練習 草薙龍瞬

慈・悲・喜・捨の心は以下のような心がけです。

慈【慈しみの心】ーこれは、相手の幸せを願う心です。自分の都合や欲求を通すことではなく、純粋に「相手が幸せであるように」と願う心のことです。
悲【悲の心】ーこれは、相手の苦しみ・悲しみをそのまま理解すること。相手の「悲」に共感することです。
喜【喜の心】ーこれは、相手の喜び・楽しさをそのまま理解すること。相手の「喜」に共感することです。
捨【捨の心】ーこれは、手放す心、捨て置く心、反応しない心です。「中立心」といいます。たとえば、欲や怒りという反応に気づいて、ストップをかける心がけです。

反応しない練習 草薙龍瞬

生きていて感じる疲れ、虚しさ、孤独感、怒り、悲しみ、漠然とした不安。こういった心のモヤモヤでしんどくなった時は、

  1. 目を閉じ、呼吸を感じ、自分の心を見つめる。(捨の心を向けてみる。)
  2. 力みを抜き、楽になって、体の膨らみ縮みといった感覚を感じ取る。
  3. 「生きとし生けるものよ、幸せであれ」、「みんな、いろんな思いを抱えて今を生きている」と慈悲の心を向けてみる。

外の現実に反応して辛くなった時は、こうして心の内側にある聖域に戻って、正しい思いを念じること。そして、少し自分を取り戻せたら、また外の世界に向かう。人生、「戻っては踏み出す」を繰り返す。正しい心がけに戻り、そこから再び人生を生きてみる。

この心がけが、幸せへと導いてくれると筆者は言います。

自分の状況と照らし合わせて、感じたこと

上の慈悲喜捨の心。これらの心が気分を落ち着かせることには大変共感を覚えました。

特に、悲の心。最近、大学時代の後輩から入社した会社での苦しみを聞きましたが、その時に自分の感じていた苦しみが僅かながら軽くなった感覚があったんですよね。

後輩からの連絡。食欲旺盛な今日この頃。 たま〜に大学時代の同期、後輩から連絡がきます。 同期とはどうでもいい世間話LINEを繰り返していますが、後輩からは何かと相談され...

誰もが苦悩を抱えて生きていると感じることで、自分だけと思っていた孤独感が若干和らぐ。

慈悲喜捨の心は忘れずに持っておきたいです。

そして、この本を読んで、「承認欲を満たすことを目的にしないこと」を大事にしたいと感じました。

承認欲自体は誰もが持っているものでしょう。そして、承認欲はやる気にもつながります。

ただ、承認欲を求めることによって、自分が苦しみを感じているのなら、それは承認欲を満たすこと自体が目的となっているのでしょう。

三毒の一つである貪欲に犯されている状況です。承認欲は誰かのと比較として成り立っているもので、そもそも他人と比較すること自体ナンセンスなことは上述の通りです。誰かに認めてもらうことに何ら意味はありません。

承認欲を満たすことを目的とせず、「慈しみ」「誰かの役に立つこと」を目的とすることで、承認欲から解放されます。

「この場所で自分にできる役割は何だろう」と、考えることを大事にしたいです。

そして、その結果として成功・他者からの承認がついてくる。(ただし、そういった成功・承認で一喜一憂しない、執着しないことを忘れてはいけません。)

例え、自分が成功できず、他人が成功した場合は、「よく頑張ったんだな」と認めること。「悲の心」で、その人の努力を感じ取ること。そうすれば、敬意が生まれる。これらのことも、この本から学ぶことができました。

他にも、心にしみる言葉、ためになる考え方がたくさんありました。

興味のある方、もっと詳しく「反応しない練習」について知りたい方はぜひ読んでみてくださいまし。

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